肛門周囲膿瘍と言われる炎症の急性期には、医師の診断も必要です。
患部が熱っぽい場合は、まずそのための手当を肛門科で受けてください。
はり治療は、急性期を過ぎてから行います。
痔瘻は、一般には手術以外に根治法がないと言われています。
通販薬などの中には根治をうたっているものもありますが、組織学的には疑問です。
一度できてしまった瘻管(膿の通り道)は、消えてなくなることはないとされているからです。
しかし、あなたにとって何が必要なのかが問題です。
「不快な症状を防ぎ、再発を抑えれば良い」のか、それとも、
「症状の有無とは関係なく、自分のお尻に膿の通った管が存在することが許せない」のか。
後者であるならば、手術で切り取るしか方法はないでしょう。
しかし、それも、管が筋肉の隙間をどのように通っているかにより、かなり難しい手術になりますので、手術方法や、あなたが背負うリスクについて、医師と十分に話し合ってください。
はり治療では、炎症の再発を抑えられるよう免疫力を高め、瘻管をふさいでしまうよう手助けすることは可能です。
これにより、じくじくと膿や分泌物が滲み出る不快感は消失します。
後は、あなた自身でコントロールしていけるように、カラダをいたわる生活を送ること。
そして、悪化しそうな時は、とことんこじれて熱や痛みが出る前に再受療されることをお勧めしています。
治療としては、それほど大変なことではありません。