耳鳴りと難聴について
耳鳴りと難聴
耳鳴り患者の80%に難聴があります。
難聴が高度になると、耳鳴り出現率は高くなります。
耳鳴りの発生には情動、記憶と関連することもあります。
耳鳴りは自分にだけ聞こえる自覚的耳鳴と、他の人にも聞こえる他覚的耳鳴(血管雑音・筋肉雑音)に分類できますが、他覚的耳鳴は稀です。
※他覚的耳鳴
頚動脈狭窄・頭蓋内圧の異常、動静脈瘻などにより、心拍に一致した拍動的な耳鳴りが聞こえる場合があります。
例:ザ、サ
耳垢栓塞、外耳道異物では、断続的耳鳴で体道により耳鳴りが誘発されます。
→鍼灸不適
例:ゴソゴソ
アブミ骨筋、耳管、咽頭筋などの痙攣などでは、律動的または随意的な耳鳴りが生じます。(筋性耳鳴)
例:カチカチ、プツプツ
耳の構造
耳の構造は、音を振動に変えて体内に伝える部分(伝音器)と、体内に取り組んだ振動を電気信号に変換して脳に伝える部分(感音器)とに分かれています。
伝音器は中耳と外耳よりなり、外耳は音を増幅させて鼓膜に振動を伝え、中耳は鼓膜の奥(鼓室)で3つの耳小骨が鼓膜に繋がっています。
この耳小骨がアンプの役割を果たし、テコの原理で振動を約3倍に増幅して、前庭窓より内耳に伝えます。
感音器は内耳である聴覚を司る蝸牛と、平衡感覚を司る前庭で構成されています。
蝸牛にはリンパ液が入っていて、中耳からの振動でそのリンパ液が揺れ、それを有毛細胞がキャッチし、電気信号に変換して蝸牛神経から脳へ伝達します。
原因と病態
内耳や聴覚神経系に異常が生じると、音が実在しないのに音と知覚され、耳鳴りとして感じます。
伝音難聴により環境音が聞こえずに体内音が聞こえます。
・伝音性難聴
伝音器(外耳・中耳)の部分に機能障害がある場合
・感音性難聴
感音器(内耳・聴神経)の部分に機能障害がある場合
・混合性難聴
伝音器・感音器にも機能障害がある場合
難聴は耳鳴りを同時に出現することが多く、感音難聴に伴う耳鳴りは、連続性で高音性の耳鳴り(例:ピー、キーン、シーン)で、伝音難聴に伴う耳鳴りは、断続性で低音性の耳鳴り(例:ブーン、ジー)の場合が多くあります。
このページは、千里堂治療院第89回研修会資料をもとに構成しました。
-参考-
粕谷大智著『現代医学的な病態把握に基づいた東大式鍼灸治療の実際 第9回難聴・耳鳴り』医道の日本社/鍼灸OSAKA編集委員会著『鍼灸OSAKA56号 耳鳴』森ノ宮医療学園出版部
耳鳴り・難聴のための鍼灸治療は
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