膝の機能と構造

膝伸展機構の4要素

歩行の際に必須である膝関節の伸展には、
・力の源である大腿四頭筋
・膝蓋骨
・膝蓋腱(靭帯)
・作用点の脛骨粗面
からなる一連の“伸展機構”がきちんと機能することが必要です。

伸展機構は、膝蓋上嚢の滑膜、膝蓋大腿関節軟骨、膝蓋下脂肪体に加え、膝蓋骨上と膝蓋腱前後の複数の滑液包があることにより、滑らかに動くような構造をしています。

膝蓋下脂肪体の役割

膝蓋下脂肪体は、内側滑膜ひだから膝蓋上ひだまで連続し、膝蓋上ひだは膝関節筋に連続しています。
膝蓋下脂肪体がつなぎ目とクッションの役割をすることで、膝の屈伸がスムーズに行われます。

また、伸展筋力低下や関節線維症が生じると、膝蓋下脂肪体の機能不全が起こりスムーズな膝関節の屈伸の障害、膝前部の疼痛が出現します。

大腿脛骨関節(FTJ)にかかる荷重

平地歩行で体重の約3倍、しゃがみ込み動作で約5.5倍、階段昇降や下り坂では6~8倍の荷重がかかっています。

膝蓋大腿関節(PFJ)にかかる荷重

平地歩行で体重の約1倍、下り坂やジョギング、しゃがみ込み動作で7~8倍、階段下降では6倍弱の荷重がかかっています。

膝関節の支持要素である前十字靭帯(ACL)と後十字靭帯(PCL)

前十字靭帯とPCLはそれぞれ脛骨が大腿骨に対し前方、後方にずれることを防ぎ、屈伸、回旋運動に伴いお互いが絡み合うように緊張と弛緩をしながら機能します。

前十字靭帯は大腿骨顆間窩に存在します。
中央部は血行に乏しく、付着部には固有痛覚受容体があり、膝関節の司令塔的な役割を担っています。
前十字靭帯損傷は膝のスポーツ障害の代表的損傷で、保存療法には限界があり、再建術を要することが多くあります。

後十字靭帯は前十字靭帯の2倍近くの太さがあり、脛骨の後方への安定化をはじめとして、膝の安定性の主要な機能を担っています。
後十字靭帯は、脛骨中央の後方壁から大腿骨内側壁前方の浅い位置に付着しています。
大腿骨付着部を中心に滑膜組織の被膜は豊富で、前十字靭帯よりも治癒能力に優れています。
また強度も高いため、単独損傷で高度の不安定性を生じ、臨床上問題になることが少ないため、後十字靭帯の単独損傷の場合は保存療法が効果的です。

内側側副靭帯(MCL)

膝の外反ストレスに抗するもっとも重要な構造体として、内側側副靭帯があります。
内側側副靭帯には浅層と深層があります。
内側側副靭帯の浅層は大腿骨内側上顆から起こり、脛骨内側近位に広く骨膜性に付着しています。
浅層は関節包に密着した靭帯で、後方は後斜靭帯に移行している幅広い構造になっています。
深層は関節包靭帯として関節裂隙内側の近位と遠位を結んでいます。

浅層は伸展位で後方線維が緊張し、屈曲位では後方線維が弛緩し、前方線維が緊張します。
内側側副靭帯の機能再建は、関節包全体の緊張の改善と、内側側副靭帯の浅層の機能回復が必要で、技術的に容易ではありません。

外側側副靭帯(LCL)

膝の内反ストレスに抗するもっとも重要な構造体として、外側側副靭帯があります。
外側側副靭帯は大腿骨外側上顆から腓骨頭前方外側に付着します。
外側側副靭帯は膝伸展位で最も緊張し、屈曲するにしたがって緊張は低下します。

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このページは、千里堂治療院第53回研修会資料をもとに構成しました。
-参考-
宗田大著『膝痛 知る診る治す』株式会社メジカルビュー社

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