● なぜ生理痛に総合はり治療が効くのか ● 『せいりつう』
「総合はり治療を受けていると生理痛がとても楽になる」という報告をいただくことがあります。なぜなのでしょう?
それを考えるためには「痛みの原因」を解明する必要があります。
千里堂でおこなっている治療は、「経絡リンパセラピー」を応用したものです。
治療の中で膝から下のふくらはぎをマッサージします。
これまで何千人という方の足に触れる中で判ったこと・・・
それは、生理痛に悩む方には必ず「冷え」があるということです。
あなた自身で足先に触れてみても冷たさが判るのではありませんか。
いかがですか?
血行が悪いんですね。
足先に新鮮な血液が十分に満たされていないのです。
血行の悪さ・・・これが生理痛とは切っても切れない関係にあるのです。
もちろん、血行の良し悪しは表面のことだけありませんので、「私の手や足はいつもポカポカしている」という場合も、内部に冷えを抱えている方もあります。
妊娠に向けて準備していた子宮粘膜は、妊娠しなければ必要なくなり排出することになります。
その際、たくさんの血液を使って子宮の掃除をするわけです。
生理時の子宮筋の収縮で、子宮に溜まった月経血が子宮頚部を圧迫し、神経を刺激します。
子宮頚部の細い未産婦で特に顕著です。
この結果、発痛物質が作られるのですが、さらに痛みを増強させる物質「プロスタグランジン」も産生されてしまいます。
鎮痛剤は、このプロスタグランジンを抑制することで痛みを軽減しようとします。
でも、悪役のように言われるプロスタグランジンですが、血圧調節などカラダにとって大切な働きをしていることも事実。
具体的には、血管を広げる作用がありますので、この働きをクスリで抑制してしまっては生理時の子宮内部の清掃が不十分になり、子宮内膜症などの誘因にもなりかねません。
根本的な「冷え」や「血行不良」が改善されないままクスリで痛みを抑えても、次の生理で同じ苦しみが繰り返されることにしかなりません。
では、どうすれば良いのでしょう。
「冷え」や「血行不良」をなくしてやれば、プロスタグランジンの産生を自然に抑制できるのです。
人間のカラダって、本当によくできています!
必要以上には作られなくなるんです。
「冷え」「血行不良」を抱えている限り、痛みを増強する物質の産生は止められませんが、普段から血流のよい人では、産生も少なくなるのです。
というわけで、もうお気づきですね。
クスリ漬けにならずに生理痛を軽減する方法・・・
血行を良くしておく!
もちろん、全身の!!
これに尽きます。
「はり」は自律神経を整え、副交感神経の働きを高めることで知られています。
「総合はり治療」では足のマッサージも織り交ぜていますので、いつの間にか「冷え」が改善し、「気がつけば生理痛が軽くクスリを飲まずに済んでいた!」ということになっていたのです。
何ヶ月も月経が途絶えていた方が、「総合はり治療」を受けたら生理が始まった・・・
そのような例もあります。
血は生命の源ですね。
その流れを良くしておくことが、生活の質、人生の質を高める結果につながるのだとつくづく感じます。
ただし、たった1回の施術で体質改善をはかれるものではありません。
女性の生理周期からもわかるように、人間の生命サイクルのひとつに「1か月(約28日間)」というものがあります。
この期間を通して良い状態を作ることで、あなたのカラダは良質の「気」を蓄え、必要以上にプロスタグランジンを作らなくなっていきます。
いま、あなたは「総合はり治療」を受けるかどうかの判断に迷っておられるかも知れません。
あなた自身で「カラダの変化」を感じることが大切です。
じっくりとカラダを観察して生活することをお願いします。
まず、週1回の施術を1ヶ月間続けてみてください。
眼精疲労を感じにくくなったり、頭痛が軽くなったり、肩こりが楽になったり・・・
生活の「質」の変化を感じてください。
生理痛の軽減だけを目的にする場合は、最終的には1ヶ月に1〜2回の施術で可能になります。
どの時期に治療を受けるべきかは個人差があります。
次の生理を1週間後に控えた頃の前後に受けられるのが一般的ですが、排卵期に頭痛が起きるなどのカラダの変化を感じられるケースもあり、それを手掛かりに受療時期を決めている方もあります。
基礎体温を測るほどの面倒なことをしなくても、カラダを観察していれば、「そろそろ受けておこうかな・・・」と感じるようになるでしょう。
もちろん、血行の良いストレス知らずのカラダになることが目標ですが、健康管理のためにも1ヶ月に1〜2回くらい、あなた自身にご褒美をあげるつもりで治療をお受けになることをお勧めします。
「はり治療を受けるのが褒美?」とお考えですか?
そうです。
千里堂の総合はり治療は「痛くない」どころか、気持ち良くって治療中は眠っている方もたくさんおられます。
はりって、痛くないんですよ。
本来、気持ちのいいものなんです。
生理が始まってから来院されてもまったく構いません。
「今日はうつ伏せで寝るのがつらい」
「腰が特に痛いからマッサージを多めに」
「また肩こりで頭痛が・・・」
などなど遠慮なく伝えてください。
治療を選ぶのはあなた自身です。
私たちで何かお役に立てることがありましたらどうぞお声掛けください。
「女性の鍼灸師に診てほしい」といったご要望も承ります。
なんでもおっしゃってください。
あなたのための治療院なのですから。 |