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天気痛(気象病)のための鍼灸治療(第111回研修会資料より 2018年)

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● 天気痛(気象病) ●  『てんきつう・きしょうびょう』

≪天気痛とは≫
天気の影響を受けて生じたり悪化したりする慢性の痛み。
日本全国では、1,000万人以上いると言われている。


≪天気痛チェックリスト≫
慢性痛があることに加えて、
・なんとなく、雨が降りそうだとわかる。
・季節の変わり目は具合が悪い。
・寒さが苦手。冷え性だ。
・乗り物酔いしやすい。飛行機や新幹線が苦手。高いところが苦手。
・耳鳴りしやすい。耳抜きが苦手。
・過去に頸を痛めたことがある。事故やスポーツでケガをしたことがある。
・ストレスが多い。


≪天気痛の元になる病気や症状≫
@片頭痛
A緊張型頭痛、頚椎症、肩こり
B変形性関節症、腰痛症
C関節リウマチ
D線維筋痛症


≪天気とは≫
ある地点のある時刻における、大気の総合状態。
「気温」、「気圧」、「湿度」、「風向」、「風速」、「雲量」、「降水量」など。
天気痛と関係が深い→「気温」、「湿度」、「気圧」


≪慢性痛になるしくみ≫
◇急性痛から慢性痛に変わる。
 ◎急性痛→身体にとっての警報。
 ◎慢性痛→本来必要のない痛み。

急性痛をきちんと取り除かなかった結果、脳が過敏になってしまい、痛みが消えなくなってしまう。→慢性痛。


◇初めから慢性痛として存在(病態痛)
 病態痛→病気によって起こる痛み。
 【例】片頭痛という病気があり、天気の変化によって痛みが増強する。


◇両方に共通していること
慢性痛には「急性化」がある。=痛みに波がある。

※慢性痛の治療→「急性化」を起こさせないこと。ひどい痛みを未然に防ぐこと。


≪痛みのメカニズム≫
@神経による痛み。
A感作(かんさ)による痛み。
  感作(かんさ)→痛みではない刺激に対して、痛みと感じてしまうこと。
B痛みによる認知が変わってしまっている。

※慢性痛は、Bが大きく関わっている。


≪天気痛のメカニズム≫
天気の変化が、自律神経(交感神経)のストレス反応を引き起こし、痛みの増強が起こることもある。
◎ストレス→外からの刺激。
気圧・気温・湿度(物理的ストレス)や、酸素・薬物(化学的ストレス)や、炎症・感染(生物的ストレス)や、緊張・不安(心理的ストレス)など。
◎ストレス反応→外からの刺激により、内部で生じる反応。


≪天気と慢性痛の関係≫
天気(気温・湿度・気圧)の変化によって、ストレスを受けて、交感神経が興奮したとき、慢性痛は増強する。

@ストレスによって交感神経が興奮し、血管が収縮して血行が悪くなり、痛みが生じる。

A交感神経が痛みの神経に直接作用して、痛みが生じる。
 →本来、交感神経と痛みの神経は別々のものであるが、神経が損傷されてある程度時間が経つと、
  交感神経と痛みの神経の間に連絡が生じるようになる。

  ◎神経が損傷→痛みの神経に、本来あるはずのないアドレナリン受容体(ノルアドレナリンを受け取る
   受容体)が形成→交感神経が興奮→ノルアドレナリンが放出→痛みの神経もノルアドレナリンを受け
   取り興奮→痛みの増強


≪天気の変化をどこで感じているのか≫
◎温度や湿度→皮膚
 皮膚などにある「受容体」で捉えられる→電気信号に変換され末梢神経を伝わる→脳や脊髄などの中枢神経
 に至る
 ※「受容体」(温度)
  =TRP(トリップ)(Transient Receptor Potential)という、特殊なタンパク質。
   9種類のTRPのうち、温度に反応するのは3種類。
   その中でも、反応する温度がかなり細かく決まっている。

 [温度と痛み]
  温度の敏感さにかかわっているのがTRP。
  ある温度に反応するTRPの量や活性が変わることで、温度変化への敏感さが変わり(温度不耐性)、
  少しの温度変化でも痛みが悪化し、特に低温になった時に悪化する。

  ※湿度の「受容体」については、わかっていない。

◎気圧→耳(内耳)
 内耳にある「受容体」で捉えられる→前庭神経を通って脳に伝わる
 ※前庭神経→回転刺激に反応する神経。

 [気圧と痛み]
  天気痛や慢性痛がある人は、内耳が敏感な人が多い。
  内耳が敏感だと、気圧の変化にも敏感で、頻繁に前庭神経を刺激する。
  前庭神経からの刺激は、脳に伝わり、めまいが起きていると感じるが、実際には、目からの反応はなく、
  その混乱によってストレスが発生し、ストレス反応がでるとも考えられる。

 
 

【天気痛(気象病)のための鍼灸治療】は
「総合はり治療」の60分・90分・120分の各コースで受けられます。


千里堂の治療は、鍼を刺して寝かせておくだけのような治療ではありません。「つきっきりで丁寧な治療」という方針でおこなっておりますので、必ず電話予約の上ご来院ください。


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このページは、千里堂治療院第111回研修会資料をもとに構成しました。 資料作成には以下の文献を参考にさせていただいています。 ありがとうございました。
−参考文献−
*佐藤純『天気痛 つらい痛み・不安の原因と治療方法』光文社
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