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効かせる鍼灸の技(第88回研修会資料より)


● 効かせる鍼灸の技=鍼灸OSAKAより= ●

臨床現場で、時折基礎に戻って自分の治療方法を確認したり、大先輩たちの考えや技を知ることで更に個々の治療技術の向上につながればと思い今回冊子より抜粋したことを紹介する。

今回の研修会では、参考文献として
「平成23年発行 『鍼灸OSAKA 100/101合併号』 森ノ宮医療学園出版部」
を抜粋・紹介しながら実技を中心におこないました。
同誌関係者の皆様に心から感謝いたします。

以下、各先生方の敬称を略させていただいていますことをご容赦ください。


●効果を出す鍼灸の技〜日中韓の臨床現場より
形井秀一(筑波技術大学教授)
チョキホ(大韓韓医学会副会長)
戸ヶ崎正男(蓬治療院所長)
藤原大輔(はり灸治療院張士堂院長・張士傑先生に師事)

〔取穴について〕
藤原:ツボは陥凹しているところにとりなさいと「内経」「素問」「霊枢」に記載あり。圧痛点を狙うことはなく、あくまでも陥凹部(表面の虚)をとる。圧痛点は確認するだけ。

チョキホ:膨らんでいるところはとらない、くぼんでいるところ。ツボは外れても経絡ははずしてはいけない。

戸ヶ崎:太渓や復留がなぜ臨床で多く使われるかというのは反応性が高いから。基本的には陥凹だけではなく「緊張・陥下・弛緩・硬結」をうまくとらえて、阿是穴もふくめて経絡を意識しながら全部みていく。

〔得気と補瀉〕
藤原:症状が悪いときは刺激の痛みを感じない、よくなってきて嫌がる。中国の得気は治療家の左手(押手)で感じる、患者の感じ方で判断しない。

戸ヶ崎:痛い強い刺激だから瀉で逆が補という日本の補瀉論はおかしい。例えば熱実に対してはすばやく軽快に速く手技をおこなうが補法ではゆっくり大きく重々しくじっくり時間をかけて手技をしないと変わってこない。

チョキホ:痛みを我慢すれば交感神経優位になってコルチゾールが出るので痛みが出ないように注意する。韓国では得気は必ずなければならないとの考えで治療家の右手(刺手)で感じる。

〔置鍼時間〕
藤原:中国での一般的な置鍼時間は10〜20分くらい。また「霊枢」より全経絡を1周する時間の35分置鍼もある。

チョキホ:韓国での一般的な置鍼時間は15分くらい。刺入時に一回刺激を入れて10分後にもう一度刺激を入れて5分置鍼というパターン。

〔からだの診立て〕
戸ヶ崎:身体のアンバランスを体表所見でみる。陰陽を調和させる。「反応をとらえる」こと。例えば腰部の督脈上に少しへこむ部分や少し吸い込まれる感覚がある部分、冷えっぽかったり湿っぽかったりといった部分に棒灸(温灸器)をする。半病人で10〜15分、重病で30分以上かける。椎間板ヘルニアとか脊柱管狭窄症のような器質化していたらさらに多壮灸する。全体のアンバランスを整えてからだと鍼数も少なくてすむ。

藤原:張先生は舌診と足の太渓の脈と附陽の脈(衝陽のすこし上)で先天と後天の気のバランスをみていた。

〔練習法〕
戸ヶ崎:ひたすら触るしかない。知識はもちろん前提で。表層・中層・深層とみるくせをつける。表層は軽くなでる、押してはだめ、陥下を感じる。中層・深層は揉ねつと指圧で。診ようと頭で考えると気があがるので肩から先は力をぬいて感じること。気の概念はあまりないがへこんだところが浮き上がる、出っ張りがへこむ…で気がきたことにしている。日本的には硬結の抵抗が緩むところが重視されている。硬結以外では、刺手に拍動を感じたりツボが浮き上がってくるように感じる。意識しながらやることが大切。

〔治療家の心得〕
藤原:張先生からは技術的なことはいっさい教わらないが「湧泉から吸って地の気を上げて労宮から出せ。今度は百会から天の気を手背からほぼ背中を通るか後ろを通して足背へ足のほうへ逃がす…とやりながら鍼をしなさい」といわれた。


●効かせる鍼を身につけるには=戸ヶ崎正男(蓬治療院所長)
〔異常な箇所をいかに捉えられるか〕
・直感脳を鍛えて指頭感覚を養うこと。何度も行うと分析脳が働いてしまう。

・体を押したりもんだりするとき最も心地いい方向がある。この方向が刺鍼方向で響きが得られ症状も解消する。また圧の入れ方の感覚で刺入深度を規定する。

〔効果的な刺鍼方法とは〕
・異常な箇所が「緊張状態」である場合、広い範囲であることが多いので散鍼法が有効である。チクチクさせないことがポイント。

・異常な箇所が「弾力のある硬結」である場合、上下動の小さい雀啄を速く軽快に行うとよい。術者側が鍼尖から抵抗がなくなったと感じたとき患者は響きを感じている。手技が速すぎると穴が開くだけで硬結は緩まない、ゆっくりであったり長すぎると正気が集まりすぎて電撃様の不快な響きになったり痛みを感じたりする。抜鍼時に何かが鍼に絡んでいるようなときは雀啄ぎみの手技を加える。

・異常な箇所が「陥下」である場合、ゆっくり柔らかい弾爪術や施撚術を長く行うとよい。

・異常な箇所が「深部にある固い硬結」である場合、上下動の大きい雀啄や施撚をゆっくり重々しく行い置鍼するのもよい。


●私の刺鍼テクニック=谷岡賢徳(大師はり灸療院院長)
・ギシギシ感じる場合、血液循環が悪い組織、または体液の含有量が少ないことが考えられる。このようなところは生体反応が少ないので有効な刺激とはならない。他へ移る。

・豆腐のように鍼が入っていく場合は、弱刺激の合う人や体表弛緩をおこしていると考えられる。注意深く鍼をゆっくりすすめていく。

・鍼をすすめていくと、鍼体に線維がまきつくことがある。これは豪鍼が適していない。無理をすれば嫌な響きが残る。三稜鍼や灸で対応する。

・鍼をすすめていくと、ネチネチした感触に出会うことがある。この時、患者にも響きが感じられれば熟した硬結に当たり有効な鍼であったといえる。患者が何も感じなければ刺激量が足りず、太い鍼にかえてみるといい。ネチネチ部は小さな雀啄で減少してくる。それでも足りない場合は置鍼するとよい。


●小児鍼のコツ=谷岡賢徳(大師はり灸療院院長)
・硬い皮膚の子は強刺激、柔らかい皮膚の子は弱刺激。

・指頭に淡い波動のようなものを感じたら柔らかい皮膚、タイルのような感じなら硬い皮膚である。

・鍼刺激を欲している反応部位の皮膚は過緊張状態である。慣れてくると術者の指がひっかかってくる。

・小児鍼は子供の皮膚とほぼ平行に1〜2mm深度を維持して手・鍼を動かす。このような手指の動きはかなりの訓練を要する。


●蓮風鍼術の真髄=北辰会学術部
・体表観察をきちんと行うためには心神が安定していなければならない。手や指には安定した力としなやかさの両方が必要。

・鍼がよく効いてる場合刺入部分に500円玉くらいの発赤が出現。


●刺鍼技術力の向上を考える=尾崎朋文(日本臨床鍼灸懇話会会長・森ノ宮医療大学)
・安全深度を検討した結果、亜門穴の印堂穴方向への刺鍼は30mm、天柱穴の攅竹穴方向への刺鍼は35mm、肩井穴の垂直方向への刺鍼は痩せ型女性で20mm、その他体型で25mm、膏肓穴への刺鍼は極端な痩せ型を除き19mmとしている。

・硬結の響きは刺入痛や違和感が残ることがある。それを避ける方法として、軽く雀啄しながら自然に刺入するか、硬結の中心をさけて硬結の柔らかい部分からせめていくのも方法である。

・刺鍼の上達には
@医学的知識の習得
A刺鍼の安全面からも局所解剖的な3次元でイメージができること
B「患者の苦痛をとってあげたい」という気持ち
C「鍼がうまくなりたい」という向上心
D鍼が好きなこと
E人(患者)が好きなこと
F探究心
が必要である。


●鍼灸暦60年。生まれ変わっても鍼灸師に=松林康子(森ノ宮医療学園講師)
・確実に取穴することが大切、それには指頭の感覚を十分に養うこと、特に押手は大切。

・刺入した鍼の感覚や響きを感じることができるので押手圧は強めにしている。

・体のどこに水がたまっても「後湧泉(失眠)」に知熱灸をする。

・特効穴には反応が現れやすい。

・ツボは移動する、脈は逃げる。

・反応の悪い患者は最初が大事。

・生まれ変わっても鍼灸家になりたい。


●脊椎疾患の鍼灸治療=シンピョンチョル(釜山大学校 韓医学専門大学院)
・置鍼時間は20〜30分。これは気が人体を1日で50回転するので気が1循環する時間の28.8分に基づいている。

・得気は重要だが深さと刺激で患者の感覚を細密にチェックしながらおこなう。


●お灸は焼くべし=長門谷順二(ナガトヤ灸・13代目)
・術者にもそれなりの素養が必要、患者は最終的にはその先生の人間性を求めている、技術だけではなく人間性も高めるべき、信頼感だと思う。

・生活の糧としてこの道を選んだだけではだめ、それは後からついてくる。どんな仕事もこれは同じ。一番大事なのは自分のしていることにものすごく興味をもつこと。

・ツボは患者によって違う、解剖学的に血管や神経や筋肉だとかに一番影響を与えそうなところのツボを選ぶ。

・経絡や経穴などよりもデルマトーム(感覚神経領域)ミオトーム(運動神経領域)などを意識しているので局所ではなく背中だけで治療できる。

・お灸はいい刺激を与えることにより神経の働きを調節することができる。


●効かせる灸術を身につける=戸ヶ崎正男(蓬治療院所長)
・灸に適したツボとは陥下があり弛緩している部分。表層から少し下の柔らかい硬結では透熱灸をしても熱いだけで取りきれないことが多く、深層にあるとても固い硬結に多壮灸をしても取れないということがわかり、それらは鍼で対応している。

・病気の捉え方で、まず感覚的異常、次に機能的異常、そして器質的異常と進行していくとの考え方のなかで、器質的異常に入る段階で灸に適したツボが出現してくる。これらには多壮灸が効果的である。

・灸を必要としているうちは不快な熱さを感じず、必要なくなると熱痛を感じる。また、必要としているときは艾が燃え尽きる少し前から熱が吸い込まれるように加速して見えるが、必要なくなると火の入り方が遅くなり火が一瞬止まるように見えたり、花火が散るときのように一瞬明るくなるように見える。


●施灸のコツ=谷岡賢徳(大師はり灸療院院長)
・灸が適するのは、湿っぽく冷たい感じの肌である。

・鍼灸刺激を欲している硬結は、皮膚と硬結がしっかりつながっていて圧痛違和感が強い。圧痛違和感があっても皮膚と硬結が遊離(硬結の直上の皮膚を軽くゆするとよく動く)している硬結は鍼灸刺激を望んでいない。

・特に固い硬結は三稜鍼が、中間は毫鍼が、柔らかい硬結には灸が適する。


●知熱灸の補瀉一考=金古英毅(金古鍼灸院院長・日本刺絡学会理事)
・熱感度は皮膚が黒・硬・厚や緊張・実・燥・熱の傾向があれば「やや熱い〜熱い」。 また、白・軟・薄や弛緩・虚・湿・寒の傾向であれば「温かい〜やや熱い」で加減する。

・置鍼との組み合わせで、集気作用が高まって置鍼時間が短くなる。


●透熱灸の意義と方法=天野聡子(蓬鍼灸院・森ノ宮医療大学講師)
・灸痕がかゆくなるのは壮数あるいは熱量不足のサインである。壮数を重ねるか少し熱めに1壮すえるといい。

 
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このページは、千里堂治療院第88回研修会資料をもとに構成しました。 資料作成には以下の文献を参考にさせていただいています。 ありがとうございました。

−参考文献−
*平成23年発行『鍼灸OSAKA 100/101合併号』森ノ宮医療学園出版部
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