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鍼灸はいつごろから日本で行われてきたか

これについては公益社団法人「東洋療法学校協会」が丁寧に判りやすくまとめてくれています。
同協会のホームページから引用させていただきます。

Q.鍼灸はいつごろから日本で行われていますか? (2月 28th, 2007 A)

古代、人類は生きぬくための知恵で、集団をつくり生活をしていました。
病人が出ると、その病人が回復するようにと願い、人力をはるかに越えた大いなるものにすがり、占いや、巫女(みこ)などを通じて、その指示にしたがって 「手当て」(呪術的医療)を施していたのではないかと推測されます。

またそれとは全く別に、『史記』に登場する扁鵲(へんじゃく)など「気」を感知する能力をもった人が存在し、病人に種々の刺激(鍼・灸)を与えたり、動物・植物・鉱物などを服用させたりして、病気を治療していたのが、東洋医学・鍼灸医学の起源だと推測されます。

わが国での鍼灸医学の起源は、僧侶智聡(ちそう)が仏典と共に鍼灸医学書を携えて来朝した562年とされています。
その後、607年に聖徳太子が遣隋使を派遣し、2世紀にわたって中国文化を積極的に輸入しました。

平安朝の初期には、唐で学んできた医師(僧医)が高度な医学「中国医学」を日本にもたらし、同時に医学書も多数輸入されました。
当時の鍼灸医療は、都でも限られた階級の人たちにのみ用いられたようで、まさに貴族医学でした。
したがって、一般庶民は単純な治療や古くから伝わる民間療法、加持祈祷に頼っていたようです。

808年には平城天皇の勅命により、10年の歳月をかけて、日本古来の医術や療法が失われることを危惧して、日本全国より民間の処方や家伝の治療や薬方を集めた『大同類聚方(だいどうるいじゅほう)』100巻が編纂されました。
しかし残念なことに、この書物は現存しておらず、日本固有の医学がどのような医学・医術であったかは不明です。

984年に丹波康頼(たんばやすより)(典薬寮医・鍼博士)によって編纂された『医心方』によって、当時の医学を知ることができます。『医心方(いしんぼう)』第二巻は鍼灸篇となっています。
興味深いことに、この書物は中国伝統医学を集大成しただけではなく、日本化の努力の跡が見受けられます。
その一例として、経絡の概念にとらわれず、身体の部位別に経穴の記載をしており、哲学を排除し、実用化・技術化の特徴をうかがい知ることができます。

いずれにしても、わが国の鍼灸医療は約1500年の長きにわたり営々と用いられてきました。
その間、鍼灸医療は衰亡の危機に曝されたこともありましたが、今においては一層光芒を放とうとしています。
鍼灸医学は、まさに日本の伝統医学としてさらに進化していくものと期待されます。

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